その後の人生を左右するといっても過言ではない受験。本番に向けた日々の勉強や生活の中で、緊張や不安に押しつぶされそうになる瞬間を経験した方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなプレッシャーがかかる受験本番のために、メンタルを強くする秘訣や鍛える方法を紹介!
数多くの受験生を支えてきたスクール21の講師や実際に受験を経験した合格者たちが過去の経験をもとにアドバイスや受験勉強への対策について教えていただきました。いままさに受験勉強に勤しんでいる方はもちろん、これから受験を迎える方にとっても有益な情報ですので、ぜひ本記事を参考にして、日々の生活で取り入れてみてください。
受験に強いメンタルが必要な理由
「受験はメンタル勝負」といわれることもあるほど、受験を乗り越えるには強いメンタルが必要になります。受験勉強は長期戦であり、受験本番の1年以上前から受験勉強を始める受験生も少なくありません。
前述した通り、受験勉強とはその後の人生を左右する可能性のある大きなイベントです。多くの受験生にとっては、それまでの人生において一番大きな試練にもなります。親や周囲の人からの期待もあることで、プレッシャーも大きくなります。プレッシャーが大きくなる分、緊張もしやすい環境となるのが受験本番なのです。
毎日コツコツと努力を積み重ね、成績を伸ばしていったとしても、もし本番に100%の力を出せなかったり、体調を崩してしまえば努力が水の泡になりかねません。受験本番に本領を発揮するため、緊張した中でも100%のパフォーマンスを出し切る状態に持って行くためにもメンタルを鍛えることが非常に重要なのです。
なぜ緊張してしまう?
初対面の人に挨拶するときや大勢の人の前で話す時など、誰しも緊張した経験があるでしょう。そもそも、なぜ「緊張」が起こるのでしょうか。
緊張とは、精神的あるいは肉体的に引き締まっている状態です。緊張すると心が張り詰め、体が硬くなります。緊張は自律神経のバランスによって引き起こされるといわれており、日常では交感神経と副交感神経がバランスよく働いていますが、不安を感じるときには交感神経が優位になり、筋肉が緊張したり心臓がどきどきしたり、体に反応が現れます。
つまり、緊張とは誰にでも起こるごく普通の反応であり、生物として正常な状態です。緊張しがちな人でも、緊張することを恥ずかしがったり恐れたりせず、うまく付き合っていくことが大切です。
メンタルが強い人の特徴
個人差はありますが、人は誰でも緊張します。緊張した中でも普段通りのパフォーマンスが発揮できたり、本来の実力を出せるのが「メンタルが強い」ということです。ここでは、過去の合格者などの傾向から、メンタルが強い人の特徴を紹介していきます。
考え方がポジティブ
メンタルが強い人は、考え方がポジティブで前向きな人が多いです。なにか問題や課題があったとしてもその経験をポジティブなものに繋げていくので、ネガティブな経験からも学習することができます。自分でメンタルが弱いと思っている方は、ポジティブ思考を習慣づけることでメンタルを強くしていくことができるでしょう。
失敗を恐れない
メンタルが強い人の特徴の一つとして、「失敗を恐れない」ことが挙げられます。メンタルが強い人は基本的にポジティブで前向きに思考する傾向があります。だからこそ、失敗を怖がることなく大胆に行動ができるのです。
また、たとえ失敗したとしてもその経験を次に生かすことができます。「失敗は成功のもと」という言葉があるように、失敗を恐れず行動していくことが強いメンタルを生み出し、成功へと繋がっていくでしょう。
緊張をマネジメントできる
前述したように、程度の差はあれど人間は誰しもが緊張するものです。大切なのは緊張した状態であったとしても普段通りのパフォーマンスを発揮できるかどうかです。緊張してもそれをうまくコントロールし、100%のパフォーマンスが発揮できれば何の問題もありません。メンタルが強い人は緊張とうまく付き合い、その状態を楽しんだり、うまく切り抜けることができるのです。
切り替えが上手
切り替えが上手ということもメンタルが強い人の特徴だといえます。オンとオフの切り替え、仕事とプライベートの切り替え、頑張るときとゆっくり休むときの切り替え。そういったことをうまくできるからこそ、メンタルを健康な状態に保つことができ、いざというときには集中力を発揮することができます。
メンタルも体と同じで、休息が必要です。いつどんな時でも全力でいるのではなく、頑張るところは頑張り、リラックスするところはリラックスするということができるようになると常に健全なメンタルでいられるでしょう。
困難な状況にも立ち向かうことができる
メンタルが強い人は、困難な状況にも自ら進んで立ち向かうことができます。例えば、部活動でランニングを繰り返し行うなどを経験をしたことがある人は多いと思います。ハードなトレーニングは体を鍛え、さらなる成長へとつながります。それと同じで、メンタル面でもストレスフルな環境を経験し、それに慣れていくことでメンタルを強化していくことができます。
困難な状況を経験し、それを切り抜けることができれば、その経験が次の壁にぶつかったときにも必ず生かされます。メンタルを強化したい人は、困難な環境にあえて飛び込んでみるのも1つの方法だといえるでしょう。
メンタルが弱い人の特徴
続いて、メンタルが弱い人の特徴についても紹介していきます。メンタルが弱いといっても「プレッシャーがかかる状況に弱い」「ストレスに耐えられない」「大事な時に力を発揮することができない」などさまざまなパターンがあります。ここでは、それらの人に共通する特徴を総合的にまとめていきます。下記に紹介する特徴に当てはまり、メンタルを強くしたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
考え方がネガティブ
メンタルが弱い人の特徴として、ネガティブ思考になりがちということがいえます。ネガティブ思考だと何か問題が起こった時に強い不安を感じてしまったり、自信をなくしてしまうことがあります。不安を抱えていたり、自信がない状態で何か物ごとに取り掛かると、うまくいくはずのこともうまくいかなくなってしまいます。ネガティブ思考になってしまいがちな方は、まずは思考法を変え、ポジティブに考える癖をつけていくとよいでしょう。
周りと比較してしまう
周りと自分を比較してしまうこともメンタルが弱い人の特徴の1つだといえます。例えば、「自分は周りの人と比べて模試の点数が悪い」「自分は周りの人と比べて英語ができない」というように、周りの人と比較してしまうこともあるかと思います。しかし、受験は志望校との戦いであり、周りの人を気にする必要はありません。合格点に到達できるように、自分が成長していけばいいのです。
自分を他の人と比べてしまうと、不必要な焦りや不安、嫉妬などを生むことになってしまいます。周りのことを気にするのではなく、自分自身にフォーカスすることが大切です。
完璧を求めすぎてしまう
メンタルが弱い人の特徴として、完璧主義な人が多いというものもあります。すべてを完璧にこなしたいと思うところから、1つでも何か失敗をすると大きく落ち込んでしまうのです。そして、そのミスのことを気にしすぎてしまい、さらなるミスが起こるなど悪循環に陥ってしまうことがあります。
受験では、完璧である必要は全くありません。合格点を取れるかどうかが大切なのです。例えば、合格点が100点満点で70点だった場合、確実に70点を超えられるように努力を重ねていくことが最も重要です。逆にいえば、30点分はミスをしてもいいのです。1つのミスに固執してしまうと、さらなるミスへとつながる可能性があります。分からない問題などと直面した場合、いかに割り切って次へと進めるかが大切なのです。完璧な人間などこの世にいません。不完全であることに自信を持ちましょう。
困難な状況から逃げてしまう
「困難な状況から逃げてしまう」「ストレスがかかる状況を避けている」ということもメンタルが弱い人によく見られる特徴です。受験とは、ストレスとの戦いであり、入試は人生の中でも大きな難関となるでしょう。そういった状況で本領を発揮するためには、そういった環境に身を置き、慣れていくしかありません。普段からストレスがかかる状況を経験し、免疫をつけておくことが成功へとつながります。
受験ではメンタルが不安定になる
受験勉強は長期間にわたる戦いであり、メンタルにも大きな負担がかかります。多くの入試が一発勝負であること、周りの期待などを背負って受験の臨むことなどから、それまでの学生生活では経験したことがないようなプレッシャーがかかるでしょう。そのような状況下で、メンタルが不安定になるのは当然のことであり、誰にでも起こり得ることです。
「受験を成功させたい」「志望校に合格したい」という思いが強ければ強いほど、不安で勉強に手がつかなかったり、プレッシャーを感じたりするものです。もしそういった状況に陥ったとしても、「これは普通のことなんだ」と思い、悩まないようにするのがベストです。
メンタルを強くする方法
受験という試練を乗り越えるためにはメンタルを鍛えていく必要があります。ここからは、メンタルを強くするための方法について紹介していきます。受験生でなくとも、強いメンタルを持つことは人生のさまざまな場面で有効です。メンタルを鍛えたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
経験や成功体験を積む
前述したように、メンタルが弱い人の特徴として、「自分に自信がない」というものがあります。自信がないなら、自信がつくような経験や成功体験を積んでいけばいいのです。まずは経験や成功体験が積めるような環境に身を置くことからスタートしていき、それを繰り返していくことでいろんなことを経験できます。一度経験したことについてはどう対処したらいいかが分かるので、それが自信へとつながり、強いメンタルをつくる要素となるでしょう。
ポジティブ思考を心掛ける
メンタルを強くするためには、ポジティブな思考を心掛けることも大切です。何かで失敗したとしても、それを引きずらずに次に向けて切り替えることが大事です。また、失敗したとしても「貴重な経験を積むことができた」と前向きに考えるようにすれば、失敗を恐れる必要もありません。普段からポジティブシンキングやポジティブな言葉を口に出すなど、一つ一つの日常生活からポジティブな行動を意識してみてください。
自分を褒める
メンタルを強くするために、日常的に自分のことを褒める習慣をつけましょう。メンタルが弱い人の特徴として前述した通り、完璧主義な考え方は自分を追い込んでしまう原因になりかねません。例えば、100点満点の模試で70点だったとしても、「前回は解けなかった問題が解けるようになった」「平均点を5点上回った」など良かった部分にフォーカスし、自分を褒めるようにしましょう。これはポジティブな思考法にも通ずることですが、自分のよいところを探していくことは自分に自信を持つことにもつながります。
合格者に聞いた!受験期間に健康なメンタルを保つ方法
ここからは、実際に受験という難関を突破し、合格を勝ち取った先輩たちが教える受験勉強中のメンタルコントロール術について紹介していきます。受験を乗り越え、合格をつかんだ先輩たちはどんなことをして健康なメンタルを保っていたのか。これから受験を迎える方は、ぜひ先輩たちの意見を参考にして、自分のルーティーンなどに取り入れてみてくださいね。
睡眠を十分にとる
勉強を毎日長時間行うと、脳やメンタルが疲弊します。身も心もしっかりと回復させためにも、しっかりと睡眠時間を確保することは非常に重要です。合格者に聞いたところ、毎日7~8時間程度の睡眠を確保していた人が非常に多いようです。一説によると、睡眠時間が短いと脳が正常に機能しないことがあり、記憶力の低下につながることもあるようです。心身ともに健康な状態を保つためにも、睡眠は十分にとるようにしましょう。
メリハリをつける
受験勉強は長期間にわたるので、日々の中でもメリハリをつけていたという人が多いです。例えば、「夜は3時間勉強して1時間は好きなことをしよう」とか、「お風呂はゆっくりと1時間入ってリラックスしよう」などです。入試直前となるとまた話は変わるかもしれませんが、日々の生活の中でしっかりをメリハリをつけることで、集中力とやる気を保ったまま勉強に取り組めるでしょう。
ストレス発散方法をみつける
自分なりのストレス発散方法を見つけるということも、受験を乗り越えるカギになるでしょう。スポーツや運動などもストレス発散になるでしょうし、たまには何も気にせず好きなものを食べたりするのもいいでしょう。テレビやYouTubeなどで動画を見るのもいいかもしれません。自分なりのストレス解消法を見つけ、受験勉強の日々の中でも楽しみをつくるようにしましょう。
目標設定をする
受験勉強はマラソンのようなものであり、最終的なゴールは合格することです。遠くにあるゴールを目指し続ける作業になるため、それまでの過程にいくつかの目標を設定することが大事になるでしょう。
例えば、今の自分の実力では60点しか取れないが、合格をつかむためには最終的に80点が必要になるとします。その場合、いきなり80点を目指すとモチベーションの維持が難しくなってしまいます。「次の模試では65点を目指そう」「次は70点」というように、段階的に実現可能な目標を立てていけば、最終的にゴールまで走り切ることができるでしょう。自分のモチベーションが保てるように、うまく目標設定をしていきましょう。
受験を乗り越えるためには健康なメンタルが必要
今回は受験生が受験勉強を乗り越えるためのメンタル強化方法や、メンタルが強い人の特徴などを合格者のアドバイスを交えて紹介していきました。
受験は多くの人にとってその後の人生を左右する可能性がある大事なイベントです。受験本番でしっかりと本領を発揮するためにも、メンタルケアを欠かさずに行うようにしましょう。心身ともに健康な状態であることが、受験という難関を切り抜ける秘訣です。ぜひこの記事を参考に、受験勉強に生かせること部分があれば取り入れてみてください。
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