大学受験や高校受験など、冬から春にかけては受験シーズン本番を迎えます。受験生にとって、試験当日に最高のパフォーマンスを発揮するためには、前日の過ごし方が重要になります。特に「食事」は、受験当日の脳の働きや体調などに直結するため、内容やタイミングを意識することが大切です。

本記事では、受験生が受験当日にしっかりと本領を発揮するための、受験前日におすすめの食事や食材選びのポイント、避けるべき食事例、具体的なメニュー例などを詳しく解説します。これから受験を迎える方や受験生を子どもに持つ親御さんなどはぜひ参考にしてみてください。

受験前日の食事が重要な理由

受験は、数時間から1日がかりになる長丁場です。当然、脳にも大きな負担がかかりますし、本来のパフォーマンスをしっかりと発揮するためには、必要なエネルギーをしっかりと蓄えておくことが欠かせません。受験前日に適切な食事を取ることで、試験当日に安定した集中力を維持できます。

また、受験をしっかりと乗り切るためには、睡眠も非常に重要です。睡眠は脳にとっても休息時間となり、試験当日に最大限のパフォーマンスを発揮するためには、脳も万全の状態になっている必要があります。消化に良い食事を取ることで、体への負担が減り、快適な睡眠にもつながります。

受験前日の食事を選ぶポイント

受験前日の食事は、脳にとって必要な栄養素を摂り入れることができ、睡眠時にも体や胃腸の負担にならないものを選ぶとよいでしょう。ここでは、受験前日の食事を選ぶ際のポイントを紹介していきます。

脳のエネルギー源となるものを選ぶ

受験本番で脳のパフォーマンスを最大化させるためには、脳に必要なエネルギー源をしっかりと摂取しておくことが大切です。脳にとっての最大のエネルギー源は「ブドウ糖」です。ブドウ糖は主にご飯（白米・玄米）や麺、パン、芋などの炭水化物から摂取することができます。

ブドウ糖が不足していると、受験本番での集中力が落ち、普段であれば解けているはずの問題を取りこぼしてしまうということにもなりかねません、受験前日にはしっかりと炭水化物を摂り、ブドウ糖を補給しておくようにしましょう。

集中力を維持するためのタンパク質

タンパク質が不足すると、集中力や思考力が低下する原因となります。受験は数時間から長ければ1日がかりになる大変なイベントです。いくつもの試験をこなしていく中で、集中力を維持することが合格へとつながる秘訣であり、そのためにはしっかりとタンパク質を摂るようにしましょう。

タンパク質は鶏むね肉やささみ、魚、卵などから摂取することができます。受験前日にはこれらの食材をつかった料理を食べることを心掛けましょう。

ストレスを軽減させるビタミンやミネラル

受験は一発勝負の世界であり、そのために本番の試験時には多くのストレスが体にかかった状態で問題を解いていきます。ビタミンやミネラルなどの栄養素はストレスを軽減させ、精神を安定させる効果があるので、受験前日に摂取することがおすすめです。

ビタミンCやカルシウムには神経を落ち着かせ精神を安定させる効果、ビタミンEには自律神経を整える作用、亜鉛には神経伝達物質の合成を助ける効果などがあります。ビタミンやミネラルはほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、くだもの、ナッツ類などに含まれています。受験前日にはそういった食材やサプリメントなどで摂取するとよいでしょう。

消化にいいものを選ぶ

受験前日の食事は、消化にいいものを選ぶようにしましょう。前述した通り、受験本番に備えるため、前日にはしっかりと睡眠をとり、脳を万全の状態にしておく必要があります。スムーズに入眠するためには、消化がいいものを摂ることも重要です。また、消化が悪いものを摂ったり、食べ過ぎてしまったりすると、受験本番の体調やコンディションにも影響を与えかねません。受験前日にはなるべく胃腸に負担がかからないものを食べるようにしましょう。

消化にいい食品や食材には、おかゆ、うどん、豆腐、納豆、鶏むね肉、鮭、白身魚、白菜、大根、キャベツ、卵、りんご、バナナなどがあります。

受験前日に避けるべき食事

ここでは、受験前日に避けるべき食品や食材を紹介します。

消化に悪いもの

消化に悪いものは、受験前日にはおすすめできません。胃腸の調子が悪くなる可能性や前日の睡眠に影響する可能性があり、そうなれば受験本番のパフォーマンスに影響を及ぼしかねません。本番に胃腸の調子が悪くなれば、試験に集中できなくなる可能性もあるので、前日に消化の悪いものを食べるのは避けるようにしましょう。

消化の悪い食品や食材には、とんかつやからあげなどの揚げもの、ハンバーガーやフライドポテトなどの脂っこい食品、キノコ類や海藻類などの食物繊維を多く含む食材などが挙げられます。ゲン担ぎでカツ丼などを食べたいと考える人もいるかもしれませんが、そういう場合も食べるのは2日以上前などにしておくとよいでしょう。

辛いものや刺激が強いもの

辛いものや刺激が強いものも胃腸や体調に影響を与える可能性があるため、受験前日には避けたほうがよいでしょう。コーヒーなどのカフェインを含むものやエナジードリンク、唐辛子やにんにく、コショウなどは、摂取するとしても少量に抑えておいたほうがよいでしょう。

海鮮などの生もの

海鮮などの生ものも受験前日には避けるようにしましょう。刺身や寿司などを生で食べる場合は食中毒になる可能性もあります。生ガキなどは当たってしまうと下痢や嘔吐といった症状が一日中続いてしまうことにもなりかねません。そういったリスクも考えて、生ものを食べるのは受験が終わってからにしましょう。

冷たいもの

冷たいものは体を冷やすので、なるべく避けたほうがよいでしょう。特に受験シーズンは1年の中でももっとも寒い季節であることがほとんどです。寒い時に冷たいものを食べ、体が冷えることで体調を崩すことにもつながります。アイスやかき氷などを避けることはもちろん、ジュースやドリンクなども冷たすぎるものではなく、常温に近いものなどを選ぶようにしましょう。

受験前日におすすめのメニュー

ここでは、受験前日に食べるのがおすすめなメニューを紹介します。

寄せ鍋

肉や魚、野菜などをバランスよく摂ることができる寄せ鍋は、受験前日にもピッタリなメニューです。食材も煮込まれているので柔らかく、消化しやすい形で食べることができます。身体も温まるので、精神的にも安心できるでしょう。

親子丼

親子丼も受験前にはおすすめです。ご飯と鶏肉、卵などでつくられるので、ブドウ糖やタンパク質など、本番に必要なエネルギーをしっかりと補給することができます。仮に、受験のために遠出などしている場合でも、親子丼はチェーン店などで提供されていることが多いので、外食でも注文しやすいです。

温かいうどん

温かいうどんも受験前日には適しています。うどんは消化にもよく、野菜や肉などさまざまな食材とともに食べることができます。手作りでも簡単に作ることもでき、麺類で食べやすいため食欲がない時などにもおすすめです。

温かいスープ

温かいスープも寄せ鍋などと同じように、さまざまな食材をバランスよく摂ることができるのでおすすめです。ミネストローネやポトフなどバリエーションも多く、野菜もたくさん摂れるためビタミンやミネラルなどの栄養素も摂りやすいのもうれしいポイントです。

バランスの良い食事で最高のパフォーマンスを

本記事では、受験前日におすすめの食事や食材選びのポイント、避けるべきNG例などを紹介していきました。受験前日の食事は、受験本番でのパフォーマンスや集中力、体調に大きく影響します。本記事で紹介したポイントを参考に、バランスの取れた食事を心がけましょう。また、食事だけではなく水分補給や食事のタイミングも意識することで、万全の体調で試験に臨むことができます。当日も水分補給や適切な食事を心掛け、合格をつかみ取れるよう万全のパフォーマンスを発揮できる状態を維持しましょう。

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