夏休みが終わると、受験生にとってはいよいよ勝負のシーズンに突入します。受験は長丁場の戦いとなるだけに、しっかりとスケジュールを把握していたり、目標設定をしておくことが非常に重要になります。特に、国公立大学を志望する受験生は、大学入学共通テストや前期日程、中期日程、後期日程の個別試験など把握しておくべきスケジュールがたくさんあります。
本記事では、2025年度の国公立大学受験に関する日程やスケジュールをまとめ、前期・中期・後期などそれぞれの日程について対策すべきポイントを詳しく解説していきます。国公立大学の受験を控えている受験生にとっては必見の内容となっていますので、スケジュールをしっかりと把握し、受験に向けて万全の準備を整えましょう。
国公立大学の受験概要
まずは国公立大学の入試について、基本的な情報を見ていきましょう。
国公立大学に入学するために受ける入試方法として、大きく分けると一般選抜と学校推薦型選抜、総合型選抜の3つの方法があります。
一般選抜
国公立大学の一般選抜は、第1次試験と第2次試験に分かれています。受験生は第1次試験として大学入学共通テストを受け、第2次試験として各大学の個別試験を受ける流れとなっています。個別試験は「前期日程」、「後期日程」、「中期日程(一部の国公立大学のみ)」があり、最大で3回受験することが可能になっています。
学校推薦型選抜
国公立大学の学校推薦型選抜は、各学校に様相が大きく異なります。出願期間や合格発表日、大学入学共通テストの有無なども学校によりさまざまなので、志望校の情報をしっかりと把握し、常に最新情報をキャッチアップすることが大切です。
総合型選抜
国公立大学の総合型選抜は、「大学側が求めている人材を選抜する」ことが大きな特徴として挙げられます。そのため、「なぜその大学に入りたいのか」「大学に入学してからどんなことをやりたいのか」など、学生の意欲や熱意の部分が重視される傾向にあります。近年では書類審査や面接に加え、人間性などを多角的に評価するような選抜方法を導入する大学も増えています。
大学入試共通テストと個別試験
センター試験に代わり2021年度から始まった大学入試共通テストですが、共通テスト変更後も多くの国公立大学が5教科以上の受験を必須としています。第2次試験である個別試験では2、3科目の受験が一般的となっています。
国公立大学の一般選抜での入試は大学入試共通テストと個別試験の合計で決まりますが、その比率は大学や学部によっても異なります。例えば、東京大学の理科一類では第1次試験と第2次試験の合計550点のうち、大学入試共通テストの比率は110点(20%)となっています。受験勉強において大学入試共通テストにかける勉強量と個別試験にかける勉強量などはその志望校の比率によっても変わるため、志望校の配点比率をしっかりと把握しておくことが必要です。
前期・中期・後期の違い
前述したように、国公立大学の一般選抜の第2次試験(個別試験)では前期・中期・後期の最大3回受験することができます。ただ、前期日程で合格し入学手続きを済ませた場合、後期日程または中期日程を受験しても合格できない仕組みとなっています。そのため、第一志望の学校は前期日程で受験するのが基本です。
また、後期日程や中期日程と比べて前期日程は募集人員の比率が高いので、後期日程と中期日程の廃止や規模縮小を進める大学も増えてきています。東京大学は2015年度の入試を最後に後期日程を廃止しています。
2025年度の国公立大学受験の日程
ここでは、2025年度(令和7年度)の国公立大学受験に関する日程について見ていきます。どれも受験勉強や入試のスケジュールを立てる上で重要な情報になりますので、ぜひ参考にしてみてください。
第1次試験 大学入学共通テスト | 大学共通テスト日程 | 2025年1月18日・19日 | |
第2次試験 個別試験 | 出願受付 | 2025年1月27日~2月5日 | |
前期日程 | 試験日 | 2025年2月25日から | |
合格発表 | 2025年3月6日~3月10日 | ||
入学手続締切日 | 2025年3月15日 | ||
後期日程 | 試験日 | 2025年3月12日以降 | |
合格発表 | 2025年3月20日~3月24日 | ||
入学手続締切日 | 2025年3月27日 | ||
追加合格者 | 合格者決定 | 2025年3月28日から | |
入学手続締切日 | 2025年3月31日 |
2025年度の大学入学共通テストの日程
2025年度の大学入学共通テストは、2025年1月18日と19日、追試験が2025年1月25日と26日に実施されます。共通テストの出願期間は9月下旬から10月上旬となっており、現役高校生の場合は在学している高校を通じて出願することになります。
2025年度の国公立大学前期日程
前述したように、前期日程で合格し入学手続きを済ませた場合、後期日程または中期日程を受験しても合格できない仕組みとなっています。そのため、第一志望の学校は前期日程で受験するのが一般的です。
2025年度の国公立大学前期日程は以下の通りです。
試験日:2025年2月25日から
合格発表:2025年3月6日から3月10日
入学手続締切日:2025年3月15日
主な国公立大学の前期日程は以下の表の通りです。
大学名 | 前期日程 | 出願期間 | 合格者発表 |
東京大学 | 2025年2月25日・26日・27日 ※27日は理科三類のみ | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月10日 |
京都大学 | 2025年2月25日・26日・27日 ※27日は医学部位学科の面接のみ | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月10日 |
一橋大学 | 2025年2月25日・26日 | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月10日 |
大阪大学 | 2025年2月25日・26日 ※26日は医学部医学科の面接、歯学部の面接、薬学部の面接及び小論文のみ | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月9日 |
名古屋大学 | 2025年2月25日・26日・27日 ※27日は医学部位学科のみ | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月10日 |
東北大学 | 2025年2月25日・26日 | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月9日 |
北海道大学 | 2025年2月25日・26日 ※26日は医学部位学科、歯学部の面接のみ | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月9日 |
九州大学 | 2025年2月25日・26日・27日 ※27日は医学部位学科のみ | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月12日 |
2025年度の国公立大学前期日程
国公立大学全体の前期日程と後期日程の募集人数の比率は大体8:2となっており、前期日程の募集人数の方が圧倒的に多くなっています。また、前期日程と後期日程では試験科目も異なるケースがあります。科目を減らしたり、小論文や面接などを課す大学もあるので、しっかりと後期日程に向けて準備していくことも大切です。
2025年度の国公立大学後期日程は以下の通りです。
試験日:2025年3月12日以降
合格発表:2025年3月20日から3月24日
入学手続締切日:2025年3月27日
主な国公立大学の後期日程は以下の表の通りです。
大学名 | 後期日程 | 出願期間 | 合格者発表 |
一橋大学 | 2025年3月12日 | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月21日 |
名古屋大学 | 2025年3月12日 | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月21日 |
東北大学 | 2025年3月12日 | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月22日 |
北海道大学 | 2025年3月12日 | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月21日 |
九州大学 | 2025年3月12日 | 2025年1月27日~2月5日 | 2025年3月21日 |
2025年度の国公立大学中期日程
中期日程は公立大学のみが実施している入試日程なので、実施大学は多くありません。そのため、中期日程は高倍率になるケースが非常に多いです。出願期間は前期日程と同様であり、前期日程に合格し入学手続きを終えると合格することができなくなってしまいます。中期日程と後期日程でそれぞれ受験した2つの大学や学部に合格した場合は、合格発表を確認したあとに希望する大学や学部を選択することができます。
国公立大学受験に向けた準備と対策
前述したように、国公立大学の受験には大学入試共通テストと個別試験を受ける必要があります。そして、国公立大学の出願は大学共通テストが終わって、その結果を受けておこなうことになります。つまり、大学共通テストの結果次第で受験する大学が変わる可能性があるということです。個別試験の方だけに勉強時間を費やすのではなく、しっかりと大学共通テストの勉強とバランスを取りながら行っていくことが大切です。
大学共通テストは一発勝負の試験であり、その日の体調やコンディション、運などによっても点数が変わる可能性は大いにあります。そのため、「目標となる点数に到達した場合」「目標点に届かなかった場合」「目標点に大きく届かなかった場合」など、ある程度パターンを想定して出願先をあらかじめ決めておくのが有効的です。大学共通テストの結果が出てから慌てて出願先を決めることがないように、しっかりと事前に準備しておくようにしましょう。
また、第一志望が国公立大学の場合でも、滑り止めとして私立大学を受けるという受験生も多いでしょう。私立大学の一般選抜入試の多くは1月下旬から2月上旬にかけてです。国公立大学の前期日程が始まるのが2月25日からですので、その準備や本番の練習という意味でも私立大学を受験してみるのも効果的でしょう。
国公立大学を受験するならスクール21高等部へ
今回の記事では、2025年度の国公立大学受験に関する日程やスケジュールをまとめ、前期・中期・後期などそれぞれの日程について対策すべきポイントを詳しく解説しました。国公立大学に合格するためには多くの勉強時間が必要なことはもちろん、しっかりと受験のスケジュールを立て戦略的に動いていくことが必要になります。まずは志望校の募集要項などをしっかりと読み、どんなスケジュールで動いていくべきなのか、どんな勉強が必要になるのかを把握するようにしましょう。
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