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スクール21 blog 記事詳細
2012年07月26日
カテゴリ:イベントのご案内
これは限りなく真実に近いフィクションです。主人公の生活を垣間見ながら“受験生”の日々を覗いてみましょう。さあて、主人公のトモちゃんはどんな受験生生活を送るのでしょうか。皆さんも応援してあげてください。
主な登場人物
谷川智恵(トモちゃん)・・・この物語の主人公で、さきたま市立陽光中学校に通う中学3年の受験生
原田先生・・・智恵が通う中学校の担任の先生
濱口先生・・・智恵が通う塾の教室長
長瀬広樹・・・智恵の中学校でのクラスメート
加藤希美・・・智恵の親友
渡部瑞季・・・智恵の塾の友だちで中学校は違う
Chapter 1 平成24年7月26日〈夏期講習開講〉
梅雨が明ける前からうだるような暑さと格闘していたが、明けたら明けたで、連日朝から突き刺さるような強い陽光と戦う日々が続いていた。脳みそが溶けそうな気がすることも珍しくない。梅雨明けからまだ一度も雨に出会っていない。弟の健太は「太陽光だけで目玉焼きが焼けるか」というテーマで自由研究をするらしい。小6の自由研究として適切なのかどうかは疑問だが、間違いなく焼ける気がする。
朝の9時だというのに、玄関を出ると、熱を帯びた空気に包まれ、まるでサウナに入ったかのようだ。まださほど高くまで登っていないのに、攻めてくる日差しは、すでに暴力的なまでに強烈。私は帽子をかぶり自転車にまたがり塾へ向かう。今日は塾の夏期講習の初日だ。授業は午後1時からだが、午前9時半から自習ができるので、私は軽食を持って午前中3時間、塾で勉強する。
「おはよー」友人の瑞季は先に来ていた。
「瑞季ぃ-おはよー、早いね、何時に来たの?」
「ついさっき、2,3分前だよ。」
「そうなの・・じゃあ自習室いこー、112番教室だって。」
希美は午後1時の授業から来て、夜残って勉強するそうだ。
9時30分、小学生の授業開始時刻になると、濱口先生の館内放送が入る。
「皆さんおはようございます。今日から夏期講習です。楽しく元気に、でもしっかりと勉強して学力を付けましょうね。わからないことはちゃんと質問すること。」
「それと、朝から自習に来ている中3生の皆さん。この夏が天王山です。気合いを入れていきましょう!ダラダラしないように、メリハリのある学習をお願いします。1時間に1回、5分から10分くらいの休憩を入れてね。質問は遠慮なく、近くの先生たちをこき使ってください!ではみなさん良い1日を!」
「よし、瑞季、頑張ろう!」
「うん。じゃあ、55分やって5分休憩でいこうよ。」
「了解!」
私は黒板に時間を書いておいた。瑞季は携帯でアラームをセットする。
自習を始めて少したった頃、宮田先生が覗きに来られた。
「今日のお昼は何?」
(えっ、そこなの・・・)
「サンドイッチとカフェオレです。」
「そうか、じゃあそれまでしっかり問題解こうな! 質問があったら持ってきてね。」
「はい、ありがとうございます。」
お昼のメニューは何の意味があったんだろう・・・?
そして20分後、濱口先生が顔を出してきた。
「どーお?進んでる? だらけてないわよねっ! おー、PAの解き直しやってるんだ・・・。わからないのがあったらもう一度テキストとノートを確認してね。それでもわからなければ早めに質問してください。」
「はい、わかりました。ありがとうございます。」
いろいろ見守ってくださることがとても心強かった。しかし同時に、頻繁に声をかけられるとなかなか勉強が進まない・・・。
12:30自習時間終了。瑞季とロビーに出て昼食にする。他のクラスの人たち(みんな朝から自習に来ている中3生)もいっしょになって、にぎやかなランチタイム。古市先生が私たちのテーブルにいらした。
「いっしょに食べよー。」
「先生のお昼は? あ、マックだ!」
「さめたポテト食べる?L買っちゃったのよ。」
さめたポテトでも平気で勧めてくる先生だが、なぜか憎めない。
そして、開放的なランチタイムは終了し、
授業開始。
1教科目は国語。
「え゛ー いきなりかんじてすとぉー、キイテナイシィー」
と、言ったところで教室長であり、私たちの国語の担当でもある濱口先生に通じるわけがないことはみんな理解しているため、無駄な抵抗はしない。
「1学期に覚えた漢字です。一度覚えたとはいえ、忘れてしまっては入試で使えないでしょ。1ヶ月前に覚えたことがどれくらい定着しているか、まず確かめてみましょう。」
書き15題に読み15題の合計30題。確かにどれも覚えたものばかりだ。全て見覚えがある。しかし私は愕然とした。書きに3問、読みに4問わからないものがある!そのときは全部できるまで何回も再テストをして全てクリアーしてきたのに・・・。まだ1ヶ月しか経っていないのにこんなに忘れている!
「どうですか皆さん。思った以上に忘れているでしょう。一番良くできている渡部希美さんでも6個も間違えてるんだから。」
「えー先生、言わないでよぉー」
「今書けたものはきちんと定着したと考えていい。でも、書けなかったものはまだ皆さんの学力として定着していないということです。だから、ほっとけば忘れると言うことをわかった上で、何回も覚えなおす必要があるんです。今日は国語の漢字で実感してもらったけど、実は、他の教科も全て同じです。数学の公式やポイント、英単語、英熟語、文法その他、知識事項は全て同じです。それらの知識事項がきちんと“定着”している上で、思考力を発揮することができるんです。“繰り返さなければ忘れる。だから、常に点検を行う。”このことが、夏期講習会をより充実したものにするために、今日初日、皆さんに実感してもらいたかった最大のポイントです。家に帰ったら、1学期のノートを全部見てみてください。あやふやになっている知識事項はないかどうか。あればそれをメモしておき、この夏期講習中に完全定着させましょうね。」
そうか、他教科でも同じことが言えるんだ。家に帰ったらノートを見てみよう。私は新たな目標を持った。
瞬く間に5教科の授業が終了した。夕方の6時近くになっていた。5時間があっという間だった。講習会では、先生の説明を聞く時間よりも、自分の手を動かして解いたり考えたりする作業がとても多かった。どの教科でも、その都度、定着を意識しながら、少しでも“キケン”を感じたらイエローの蛍光ペンで囲んでおいた。今日のうちに復習してマスターしてしまうのだ。
そしてもうひとつ愕然としたことがある。それは5教科分の宿題だ。全部合計すると、たっぷり5時間はかかる。それを明日の授業までにこなすのだ。ぼさっとはしていられない。
濱口先生の話を思い出した。
「受験生の夏期講習ってね、授業を集中して受けることも大切なんだけど、学力を付けるのにさらに重要な要素があるの。なんだかわかる?」
一同「・・・・・」
「それはね、家庭学習の充実度。毎日のことだから、そう時間はかけられないわけ。だからどれだけ集中して実施するかで成果に大きな差が出る・・・。何時間かけたかじゃないの。どれだけ解いて、どれだけ定着に結び付けたかなの。そのことをしっかり心にとどめて夏期講習頑張りましょうね!」
なるほど、5教科の1日分の宿題を並べてみると確かにボリュームがすごい。でも不可能な量ではない(はずだ)。国語、社会、理科の暗記分野は今日の夜と明日の午前中の2回チェックをしよう。数学は質問する必要がありそうだから明日の午前中に塾の自習で。英語の文法問題5ページ分は帰って夕食を済ませたあとにやってしまおう。あっ、それと1学期の見直し学習も今日の夜だ。
めまぐるしいながらも、何とか初日の夏期講習を終え、夕立が来そうな気配を頭上に感じながら家路についた。
To Be Continued